超音波探傷検査の仕組み

超音波探傷検査は超音波を用いた材料の内部に潜む欠陥を探し出す検査方法です。

欠陥とは傷や割れのことで、材料に欠陥があるとその強度は大きく低下します。建築物や飛行機などの構造物を作るのに用いられる材料を壊すことなく検査する、非破壊・非侵襲検査に超音波探傷は役立っています。以降、その仕組みについて説明します。

まず、超音波探傷に利用されている超音波について説明します。超音波とは人間の聞こえない音の波長域の音のことです。普通の音波や光などでは透過しにくい水中や固体中でも、超音波は透過しやすいという性質を持っています。この性質を有効に利用した例として魚群探知機があります。

また、隣り合った2つの物質を透過するときに一部が反射し、残りが透過するという性質があります。これらの性質が、超音波探傷という技術に応用されています。次に、超音波探傷の仕組みについて説明します。誰もが知っている「やまびこ」の仕組みとまったく同じです。

やまびこの仕組みと比べながら説明します。超音波は声、材料の端部は山です。声を出せば山に声が跳ね返ってやまびことして声が返ってきます。ここで、声を出す人と山の間に大きな障害物があったとします。声を出すと障害物に声が返り、やまびこが返ってくるのが早くなります。

この大きな障害物が欠陥です。材料に超音波を透過させると欠陥のある材料では欠陥から、その一部が返ってきます。欠陥を透過した超音波は材料の端部で返ってきます。超音波を透過させた表面から欠陥までの距離は材料端部までの距離よりも短いため、超音波が返ってくるまでの時間もまた短くなります。こうして材料内部の欠陥を非破壊・非侵襲的に調査することができます。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *